「足場代が高すぎる気がする」と感じたことはないでしょうか。
外壁塗装や屋根工事の見積書を受け取ったとき、ほかの項目と比べて足場代の金額だけ妙に目立つ、という経験をした人は少なくありません。複数社に見積もりを取ると金額がバラバラで、何が正しいのか判断できなくなることもあります。
足場代は「どの家でも一律」ではなく、建物の面積・形状・階数によって大きく変わる仕組みです。ここでは、足場代が高くなる理由と面積・形状別の相場の目安、費用を賢く抑える方法を整理しました。
足場代が高い理由は「面積×形状×法改正」にある
足場代は「足場面積(㎡)× 施工単価(円/㎡)」で算出されます。
専門業者によると、一般的な単価の目安は 600〜1,100円/㎡ 程度とされており、この幅のどこに落ち着くかは建物の条件次第です。
単価が上がる主な要因は3つあります。
- 建物が3階建て・狭小地・変形敷地で施工難度が高い
- メッシュシート・運搬費・組立解体費が単価に含まれている
- 近年の法改正や資材・人件費の上昇
特に見落としがちなのが法改正の影響です。
2024年以降、一定条件を満たす足場では本足場の使用が求められるようになりました。専門業者によると、本足場は資材の使用量が従来の約1.5倍以上となるため、足場代が数%〜10%程度、場合によってはそれ以上値上がりするケースもあると指摘されています。
「業者の便乗値上げでは」と感じる方もいますが、安全基準の強化によるコスト増が背景にある部分は決して小さくありません。
2階建て・3階建て別、面積で変わる足場代の相場
建物の条件ごとに費用の目安を整理しました。
| 建物の条件 | 足場面積の目安 | 足場代の目安 |
|---|---|---|
| 2階建て・25〜30坪 | 約180〜210㎡ | 16〜20万円程度 |
| 2階建て・30〜35坪 | 約210〜240㎡ | 18〜23万円程度 |
| 3階建て・30坪前後 | 約280〜320㎡ | 23〜36万円程度 |
※単価600〜1,100円/㎡を基準とした目安。立地・仕様・地域によって変動します。
同じ30坪でも、2階建てと3階建てでは足場面積も費用もまったく違います。
3階建ての見積もりが「高い」と感じても、相場の範囲内であるケースは多いです。2階建ての相場をそのまま当てはめて「割高だ」と判断するのは早計なので、まず自分の建物の階数・形状に合った目安と照らし合わせてみてください。
専門業者によると、足場代は外壁塗装費用全体の約2割を占めるとされています。工事費が100万円なら、足場代だけで15〜20万円前後になるのは費用構造として珍しいことではないのです。
品質を落とさずに足場代を安く抑える方法
足場を要する工事はまとめて発注する
外壁・屋根・雨どいなど、足場を必要とする工事を同じタイミングでまとめると、足場は一度で済みます。
工事を分けるたびに足場代が発生することを考えると、長い目で見たコスト削減効果は相当なものです。
ただし、雨漏りのような緊急性の高い不具合は「まとめ工事のタイミングまで待つ」と被害が拡大する恐れがあります。急ぎの修繕を先送りにしないことが大前提です。
足場を自社保有している業者に依頼する
足場工事を外注している業者では、その分の中間マージンが費用に上乗せされます。
一方、足場を自社で保有・施工している業者はマージンが少ない分、費用を抑えやすい傾向があると複数の専門業者が指摘しています。
ただし、自社足場だからといって必ずしも最安とは限りません。単価だけでなく、安全仕様や保証内容も含めて総合的に判断することが大切です。
「高いのか妥当なのか」を見極める見積書の読み方
見積書を受け取ったら、まず「足場面積 × 単価 = 総額」の計算が合っているかを確認してください。
次に確認したいのが単価の中に何が含まれているかという点です。
飛散防止のメッシュシート・運搬費・組立解体費が足場代に含まれているかどうかは業者によって異なります。別項目で計上されている場合は追加費用が発生するため、単純な単価比較だけでは判断を誤ることがあります。
「足場代◯万円サービス」「足場無料」と謳う業者の場合も、ほかの工事項目に費用が上乗せされているケースがあります。比較するときは総額と内訳をセットで確認するのが基本です。
まとめ:足場代の高さは面積・形状・法改正の3つで変わる
足場代は、建物の面積・形状・階数によって変わる仕組みです。
2階建て・30坪前後なら16〜23万円が一つの目安ですが、3階建てや狭小地ではそれ以上になります。近年の法改正による安全基準の強化を背景に、単価の見直しが進んでいることも事実です。
高い見積もりが「割高」なのか「法令を守ったうえでの正当なコスト」なのかを見極めるには、単価・足場面積・含まれる項目の3点をしっかり確認することが一番の近道です。
複数社から見積もりを取り、内訳を比べながら判断することが、納得のいく工事への第一歩になります。

